貝殻の形をしているのはなぜ?スイーツ代表格のマドレーヌの由来を紹介

「マドレーヌ」は、パウンドケーキの一種でありながらも独特な形が特徴なスイーツです。家庭で作れるほどシンプルなレシピですが、レモン汁などを入れて作られることもあり、さまざまな味を楽しめるスイーツとして注目されています。そんなマドレーヌですが、なぜその名で呼ばれるようになったのか、気になる方もいるのではないでしょうか。
上品な焼き菓子でありながらも手頃に味わえるスイーツとして身近にありますが、由来や歴史などを知ることで、よりお菓子を楽しみながら味わえるでしょう。そこで今回の記事では、マドレーヌの由来について紹介します。

マドレーヌの由来について

どれが正しいのかは正直はっきりしていませんが、普段食べているマドレーヌにはさまざまな諸説やエピソードがあります。しかし、いくつかの諸説には共通点も多くあることから、代表的なエピソードを知ることで、マドレーヌがどうして名付けられたかイメージできるでしょう。ここでは、名前がどのようにつけられたのか、いくつかの諸説を元に発祥エピソード紹介します。

諸説①「マドレーヌ」という女性の名前から

由来の代表的なエピソードとして、「マドレーヌ」という女性の名前をつけた説があります。1755年のとある日、パーティーの準備中にも関わらず、菓子職人が機嫌を損ない帰ってしまったことから、召使いである少女にお菓子を作るよう料理長が命じたのがはじまりです。その少女の名前は「マドレーヌ・ポミエ」といい、祖母から教わっていた焼き菓子を作ることになりました。
彼女が作った小さなケーキは、可愛らしく上品な甘さを持ち合わせており、貴族たちは大変気に入ったと言われています。その成果を高く評価したレクチンスキー公が彼女の名前をそのケーキにつけたことが由来です。

諸説②「巡礼路との関連説」による由来

有力な発祥エピソードとして、スペインにある巡礼路との関連説があります。料理人のマドレーヌという女性が、巡礼者を労うために作った小さなケーキを提供したことです。聖ヤコブのシンボルでもある「貝殻」を型として焼き菓子を作ったと伝えられています。
また、別のエピソードでは、巡礼路沿いの修道院で巡礼者向けにケーキを作り、販売して利益を得ていたとも言われています。どちらにせよ、「マドレーヌ」という女性が関わったことで名付けられた可能性が高いと言えるでしょう。

諸説③「ジャン・アヴィス」の恋人の名前

19世紀初頭に、「ジャン・アヴィス」はパティシエとして働いていたときに発明したという説があります。彼はゼリーの型を使って小さなケーキを作ることをひらめき、それがきっかけで後にマドレーヌの発明につながったと説明されているのです。名前の由来ははっきりとされていませんが、当時の恋人の名前が「マドレーヌ」と言われており、その名をつけたとされています。
しかし、18世紀頃からフランスの文献にも「マドレーヌ」という言葉が登場することから、彼が登場した前からマドレーヌは作られていたと考えられるでしょう。

貝殻型スイーツなのはなぜ?

マドレーヌの特徴とも言える「貝殻の形」は、どんな意味があるのでしょうか。ここでは、マドレーヌが貝殻の型を使って作られているワケを紹介します。

貝はシンボルとして扱われていたから

マドレーヌが貝殻の形をしているのは、昔の巡礼者がお守りとして「ホタテ貝」を持ち歩き、各地を巡礼していたことに関係していると言われています。その昔、巡礼者たちは聖地へ崇拝に向かう際にはホタテ貝の貝殻を持参したという説があったからです。そのため、貝殻は巡礼者にとって大切なお守りや通行証の代わりとして扱われ、それが由来になり、現在も貝殻の形で作られていると考えられます。
日本では「菊の形」や「円形」など、さまざまな形で作られています。

厨房にあった貝殻を使って作ったから

マドレーヌの名前の由来でも説明した通り、厨房にたまたまあったホタテ貝のからを型として使ったことが理由とされています。マドレーヌという女性がありあわせの材料でお菓子を作ることになり、貝殻型を使って黄金色に輝くケーキを作りました。それが今もマドレーヌの形として扱われている理由の一つなのです。
定番とも言える貝殻の型で焼くことで見た目が良くなり、デコボコとすることで表面積が広くなることから、マドレーヌの魅力である食感も引き立てられています。

まとめ

バターの香りがたまらない、コクのある味わいを楽しめるマドレーヌは、色んな諸説が言われています。18世紀のように昔から多くの人たちから絶賛されているスイーツを、現代でも味わえるほど魅力的なお菓子です。マドレーヌの由来を思いふけながらティータイムに食べてみると、また違った味わいを楽しめるかもしれません。
「株式会社フェアベール」では、種類豊富な焼き菓子を取り揃えており、さまざまな味を楽しんでいただける商品をご用意しております。なかでも「まはろマドレーヌ」は、隠し味にハワイ産のコナコーヒーを使用しているため、ほのかにコーヒーの香るマドレーヌとなっています。感謝の気持ちを込めて「マハロ(ありがとう)」と名付けているマドレーヌを、ぜひ大切な方へのご贈答品としてお使いください。