さつまいもの種類を知れば、さつまいもスイーツがもっとおいしく食べられる!

スイーツの流行はさまざまありますが、今最も熱いのが「さつまいもスイーツ」です。甘くて濃厚なさつまいもの味わいは、ふかしいもや焼きいもなどそのまま食べるのはもちろん、スイーツにするにもぴったりです。そんなさつまいもスイーツの原料となるさつまいもは、現在多くの種類が存在しています。さつまいもスイーツを楽しむ時に、どんな種類のさつまいもを使っているかをチェックしてみましょう。さらにおいしく食べられるはずです。

今、空前の「さつまいもスイーツ」ブームが到来!

2000年頃から続くさつまいもブームは、「さつまいも博」が開催されるなどここにきて更なる盛り上がりを見せています。かつてはさつまいものスイーツと言えばスイートポテトだけであり、芋けんぴや焼きいも、ふかしいもなどは素朴でちょっと古いイメージをもたれていました。ところがタルトやケーキ、ドリンクやプリンなど、新たなさつまいもスイーツが開発されて爆発的にヒットしています。焼きいもや芋けんぴなど、昔からあったさつまいもスイーツもその魅力が再注目されています。

さつまいもスイーツに使われるさつまいもの種類

たくさん売られていて迷ってしまうほどのさつまいもスイーツですが、使われているさつまいもは1種類ではないことはご存知でしょうか。さつまいもにはさまざまな種類があり、とくに2000年以降は多くの新品種が誕生しているのです。
かつてはさつまいもというとほくほくした食感で、一度にたくさん食べると喉につかえてしまうようなイメージが強かったものです。ところが「安納いも」の登場で、それまでのさつまいものイメージが大きく覆されたのです。ねっとりと粘りのある食感と強い甘さが特徴の安納いもは、今日まで続くさつまいもブームを牽引する存在です。

そして、2000年以降に多くの新品種が登場します。従来の「ほくほく系」のさつまいもと安納いもに代表される「ねっとり系」のさつまいもに加え、両者の中間のようなほどよいほくほく感とねっとり感をもった「しっとり系」のさつまいもも開発されました。
今多く売られているさつまいもスイーツも、使われているさつまいもの種類に注目してみましょう。人気のさつまいもスイーツは、さつまいもの種類にもこだわり、特徴を生かして作られています。

ほくほく系のさつまいも

「ほくほく系」は、昔からあった水分が少なめのほくほくした食感が楽しめるさつまいもです。食感も甘さもオーソドックスでくせがないのが特徴です。

紅あずま

「さつまいも」と聞いて誰もが思い出す、最も一般的なさつまいもが紅あずまです。国内シェアナンバーワンの品種です。千葉県や茨城県を中心に、主に東日本で広く栽培されています。ほくほくした食感と自然な甘さが特徴で、くせもないのでスイーツに多く使われます。

コガネセンガン(黄金千貫)

日本在来品種とアメリカ品種をかけ合わせることで誕生した、九州産のさつまいもです。じゃがいものようなルックスが特徴です。暖かく乾燥した土地で育つと皮が黄金色に見えるようになることから、この名前がつきました。芋焼酎の原料によく使われるほか、芋けんぴにもコガネセンガンが多く使われています。

ねっとり系のさつまいも

今までのさつまいものイメージを大きく変えたのが、ねっとり系のさつまいもの登場です。水分を多く含み、甘さも強いのが特徴です。

安納いも

ねっとり系さつまいもの代表的存在である安納いもは、さつまいもブームの火付け役にもなった存在です。インドネシアから持ち込まれたさつまいもを品種改良したもので、種子島で誕生しました。クリームのようなねっとりした食感と、濃厚の甘さが自慢のさつまいもです。

べにはるか

2010年に品種登録された、比較的新しい品種のさつまいもです。大分県・宮崎県・千葉県・茨城県などで栽培されています。収穫後に適切な管理をすることが、甘みを増すコツです。他品種が糖度50度程度なのに対して、べにはるかは糖度約60度を誇ります。しっかり濃い甘みは、ハチミツにも例えられるほどです。

しっとり系のさつまいも

ほくほく系とねっとり系のちょうど中間くらいの、しっとり食感が魅力のさつまいもです。

高系14号(紅さつま、なると金時など)

主に西日本で栽培されている品種で、徳島県のなると金時や石川県の五郎島金時など、派生品種が大変多いのが特徴です。とくになると金時は有名です。成長が早く、早掘りできるのが自慢です。柔らかく自然な甘さで、後味はさっぱりしているのでスイーツ向けだと重宝されています。ほくほく感もありますが、しっとりしていてパサパサしません。

シルクスイート

2012年に萎えの販売がスタートした、まだ新しい品種のさつまいもです。茨城県や千葉県が主な産地です。きめの細かさと糖度の高さから、プリンやスイートポテトなど、多くのスイーツで採用されているさつまいもです。水分を多く含むこと、口どけがふんわりしているのもスイーツ向けです。繊維が少なめなので、ペーストにするのにも適しています。適度な粘りと甘さは、冷やしてもそのままです。

まとめ

さつまいもスーツブームの今、ケーキやプリン、タルトやスイートポテトなど、さまざまなさつまいもスイーツが楽しめます。せっかく楽しむなら、使われているさつまいもの種類にも目を向けてみてはいかがでしょうか。よりさつまいもスイーツのおいしさを感じられるはずです。
横浜市港南区丸山台に店を構える洋菓子店「株式会社フェアベール」では、1987年の創業以来「まるやまポテト」を作り続けております。千葉県産の「紅あずま」をじっくり焼き上げることで甘身を引き出し、バターや卵、白あんを加えたスイートポテトです。口の中いっぱいに広がるほくほく感は、お子さまからご年配の方まで楽しんでいただけます。店のある丸山台から名前を取った「まるやまポテト」は、手土産にした際に話のタネにしていただくのにぴったりです。ぜひご賞味ください。